金銭報酬制度の改革、進行中です

もくじ

現在イーガオでは、報酬制度の再構築が進められています。

その一環として、今年度からメンバーへそれぞれの「単価感」(=いわゆる市場価値)の共有が行われるようになりました。

制度の検討については、昨年度から水面下で準備が行われてきたのですが、いよいよイーガオメンバーに見える形にまで報酬制度が整ってきました。

今年度から私も「金銭報酬を考える会」に入って議論を重ねてきましたので、本記事ではその中で感じたことを踏まえつつ、現状を簡単にお伝えしたいと思います。

単価感共有を終えて

初回の単価感の連携は、2021年3月頃の給与改定にあわせて行われました。 そして10月頃から順次2回目の連携が行われました。

正直なところ、具体的な金額で「自分の価値」を提示されると、なんとも不思議で複雑な(?)気持ちになりました。

「うわっ…私の年収、低すぎ…?」となりそうなものですが、年収(給与)とは違うのがここでの肝です。

また、(お客さんとの)契約単価とも異なります。

あくまでも「イーガオが主軸を置いているSES市場における単価」を目安として算出された指標であって、各メンバーの実際の契約単価ではなく、また、市場によって異なるものであることに注意が必要です。

ともすれば「あなたの市場価値はこれくらいなのだから、給与はこれくらいでいいよね」という無慈悲な理論にも聞こえるのですが(!)、むしろここでは、「給与」という一つの会社の中で評価される価値ではなく、「市場価値」というそれよりも客観的な基準を各メンバーが知っておくことの重要性が説かれているように感じました。

イーガオではかねてより、各メンバーの目指す方向性や働き方に寄り添ってキャリアを描けるような支援に力を入れています。

※事実、先日の単価感共有の面談は、自分の場合キャリア面談としての様相も呈していました。

つまり極端に言ってしまえば「イーガオで働く」ということにこだわらないで、より広い視点から情報提供するために、「単価感」という指標を(さしあたり)用いているのだなと感じました。

人事評価制度を整備するってことじゃないの?

そもそもなぜいま「金銭報酬制度」が進められているのでしょうか。

それはなにより、社員がより満足した状態で働けるような環境作りを目指しているからに他なりません。

イーガオでは「EX(Employee eXperience: 従業員体験)」という考え方を導入し、EXの向上を通じた満足度の達成のために、「金銭報酬」と、その上にプラスするものとして「感情報酬」という二階建ての報酬制度を目指しています。

この記事の中で以下のような発言がありました。

イーガオで働いていてよかった!と思ってもらいたいんです。そういった体験を感情報酬と呼びます。 ちなみに給料のことは金銭報酬、評価制度については金銭報酬制度と呼ぶことにしたんです。評価制度という言い方だと、上から一方的になされるイメージがどうしてもあるので、それに引きずられないためにも。

上からの一方的な評価ではない というのが重要な点です。

また、「評価制度」といった場合、給与以外にも教育や役職にかかわる面等が複雑に絡んでくることが一般的ですが、「給与額」に関する部分だけを取り出して考えようという意図もあります。

「評価」制度と呼ばれるところを、イーガオでは「報酬」制度としているゆえんです。

自律した個人になるために

金銭報酬制度では、市場価値を踏まえたうえで「自分で給与額を提案する」ことが予定されています。

この「自分で」ということに端的にあらわれているように、EX向上を目指す際に柱になるのは、メンバーが主体的に・積極的に行動することです。

一般的な「評価制度」では、「会社が求める人物像」が存在し、そのための評価・教育の仕組みを備えているという事例が多いのではないでしょうか。

そのような場合、評価する人に強い権限があり、さらに情報にも格差(非対称性)があることがもっぱらです。

しかしそのような体制は、イーガオが理想とするあり方=「協働・協創する組織」とは相性が良くありません。

従来型の組織がもつこのような権力的な側面を取り除いていく必要があるため、独自の「報酬制度」を構築する必要があるのです。

イーガオの目指す組織体の実現という意味でも重要な位置づけにある金銭報酬制度の詳細について、来年度からの本格始動に向けて、また追ってお伝えしていきたいと思います。

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